門に隣接している杉




岡田斗司夫: オタクはすでに死んでいる
“エホバ下りてかの人々の建つる町と塔を観たまへり…。いざ我らくだり、かしこにて彼らの言葉を乱し、互いに言語を通ずることを得ざらしめん…。故にその名はバベルと呼ばれる…”(旧約聖書:創世記・第11章)
「機動警察パトレイバー the Movie」でも引用されたバベルの塔。
著者はこれをオタクに当てはめています。
「かつてオタクは一つだった。ところが、ネットを作りブログができてブームを迎えて『萌え』と言い出した頃から、急速に互いの言葉が通じなくなった。そしてオタクはバラバラになって。。。」(著書から引用)
そして更にこれはオタクだけのことでなく社会全体にも当てはまるのではないかと話を展開させていきます。この辺のくだりが著者の説得力のすごさですね。一気に引き込まれました。
昭和のころにあった同じ日本人という共同体意識の急速な変化と自分の気持ち至上主義が「昭和という時代の死」をもたらした。
それを自覚した上で明日をどう生きるのか、まで発展させてもらえばもっと面白かったということで星3つ。確かに難しいことですし後は各々で考えて下さいということなんでしょうけどね。 (★★★)
大内 正伸: 図解これならできる 山を育てる道づくり
今までの常識として「山に林道を造れば壊れる」というモノがありました。山が崩れるのはスギ・ヒノキ林の手入れ不足で土壌浸食がおこり台風や大雪で林がなぎ倒される。か、林道を入れたためのどちらかでした。
それに対し本書は壊れない林道。コストも従来の半分。気軽に間伐材を出せる普段使いできる道。高知の田邊由喜男さんが構築した四万十(しまんと)式作業道を紹介するモノです。
間伐材を使いたくも引っ張り出すのは大変だよな~という林業界に蔓延した閉塞状態を一気に切り開く切り札になる、はずです。
林野庁も本格的に普及を始めてます。
(★★★★★)
アラン・ディーン・フォスター: トランスフォーマー (ハヤカワ文庫 SF フ 15-2)
1986年アメリカに輸出された玩具がテレビアニメとしてまとめられ日本に逆輸入されました。それが超ロボット生命体トランスフォーマー。日本の匠の技がアメリカで命を与えられ世界を席巻する様は子供心を熱くさせるのに十分でした。以降シリーズとして連綿と続き表現媒体はアニメからCGへ、さらには実写版へと次々と姿を変えていきました。本書は実写ハリウッド版「トランスフォーマー」のノベライズです。小説なんて藤川圭介(宇宙戦艦ヤマトの脚本家。宇宙皇子が代表作)以来。映画も素晴らしかったですが展開が早すぎて、なんて人にもお勧めです。さらには前日譚の「ゴーストオブイエスタデイ」なんかもどうぞ。トランスフォーマーも20年続くと一緒に成長している幼なじみのようなものです。2010年を舞台としたシリーズがありましたがもうそれもあと3年に迫ってきました。時の移ろいに感慨深くなります。トレーラーを見ると変形しないかなーと思ってしまう心はちっとも変ってないんですけどね。 (★★★★★)
鋸谷 茂・大内 正伸: 図解 これならできる山づくり―人工林再生の新しいやり方
桜山きづきの森はこの本を元に山づくりをしています。山の手入れをするというのはただ単に木を切ったり、邪魔な雑木を切ればいいというわけではありません。
今の林業はいい林を作るための作業をしているだけです。太さの揃った真っ直ぐな木を作ることだけを目的にしています。木が売れなくなれば途端に手入れ不足になり土砂崩れなどで山を壊します。それはそもそも林学と林業の乖離からきている上に自然環境を全く考えていなかったことに帰因します。最近になってようやく大学の教科から林学が環境学などに衣替えしてきましたけど。
鋸谷さんは林づくりではない森づくりでもない、山づくりの方法を提唱しています。
そしてこの本の特徴は鋸谷さんは学者ではなく地方のしがない林業改良指導員で、大内さんはイラストレーターなのに鋸谷式の伝道者として奮闘しているというところでしょう。いわゆる学者さんの本ではなく実際に山に関わってきた(しかも普通ではない関わり方)2人の本なのです。実際にどうすればいい山になるか、理論と実際とうまく統合させた良書です。 (★★★★★)
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